PCを日常的に使用するならキーボードにこだわるべき。快適さがアップするから。
仕事用だけではなく、家で使うキーボードも”特にこだわってない/付いてきたやつを使っている”人は少なくないと思う。そして”こだわってみたいけどよくわからない”という人は多いのではないか。
ということで今回はキーボードの選び方についてお話しする。これを見て沼に落ちてくれればうれしい。というか落ちる。
ちなみに選び方で順番がついているが、この順番はあくまでも推奨。目次で自由に飛んでほしい。
使用用途を明確に

まず使用用途を明確にしなければならない。
仕事用?それともゲーム用?職場で使う?自宅で使う?
それとも持ち運び?文字をたくさん打つ?マクロが多いほうが良い?
”ん~よくわからん”という人も安心してほしい。
まずはゲーム性能が必要かどうかを考えてみよう。
というのもこの世には、
”普通のキーボード“か”ゲームで有利なキーポード”
の2種類のキーボードしかない。ゲームをするなら便利なほうが良いに決まっている。
ということでキーボードを使ってゲームをするかしないか胸に手を当てて聞いてみよう。
決められないならゲーム向けキーボードのほうが安心だ。
それに、普通のキーボードだろうがゲーミングキーボードだろうが基本的な機能は一緒。普通のキーポードでもゲームはできるし、ゲーミングキーポードでも文字は打てる。
価格

価格がすべてだ。この世の真理。
あなたがキーポードにいくら払えるのか、信心深さが試される。
日常的にキーポードを使っているなら、気合を入れて2万円くらいの予算をみてみよう。多くのモデルが運択肢に入るし、そもそもキーポードはめったに壊れない。長期で考えればほぼ無料だ。
一例として私が以前使用していたCorsairのK70 MK.2というゲーミングキーボードだが、こちらは1万5000円程度で購入している。↓これね

反応の早いキーを搭載していて、マクロ機能も使える、さらにビカピカうさいくらい光らせることができる。
サイズ

価格や用途が決まった後が問題だ。
星の数ほどのキーボードがあり、その値段の幅はアンダー1000円から5万オーバーまでかなり幅広い。しかもその基本機能は一緒だというのだからもう訳が分からない。
ということで一つずつ選んでいこう。
まずはキーボードのサイズだ。ここで言うサイズとはキーの数のことで、少ないほどコンパクトになる。
学校に備え付けのキーポードや、PC付属のキーボードは”フルサイズ”と呼ばれるものでアルファベットと、F1~F12キー、矢印キーなどがあり、右側にテンキーがついている。
よほどの変則配列を除けば

- テンキーの有無
- 便利系キーとFnキーの有無
が選定のポイントになる。
- のテンキーについては仕事用でもゲーム用でも不要だ。もし必要なら外付けのテンキーパッドを買ったほうが良い。大きなキーポードはデスク幅を取るし、マウスとの距離も遠くなる。だから不要
- に関しては正直好みの差だ。だがFnキー列のないキーボードはESCキーの位置がずれている。よほどコンパクトなものに惹かれているわけでないならごこまで削る必要はない。
ということでサーフィス的最高のキーボードは”テンキーレスサイズ”と呼ばれる80%キーポードだ。迷ったらこれを選ぼう。

テンキーレスなのでFnキーや便利系のキーはあるタイプで、よほどの数字入力をしなければ問題ない。
配列
キーボードを選んだことのない初心者には1S配列がオススメ。というかJIS配列以外に手を出すのは”わかっている人”だけだ。
JIS配列とは、日本でごくごく一般的なキーポードの配列。
サイズのところでも出した画像のキーボードがそれにあたる。

そもそも配列ってのは、キーの並び方と形状のこと。
JIS配列を第一条件として、気に入ったキーボードにJIS配列がなければUS配列を選ぼう。細かい配列の差と、USキーボードの使い方については別途解説する。
キースイッチ
大きさと配列が決まれば、大枠は決まったも同然だ。
あとは中身に関しての話になる。
その中身についてだが、まずはキースイッチた。
キースイッチとは、キーを押したときにそれを検知するシステムのこと。
大きく分けると下記の5種類
- メンブレン
- パンタグラフ
- メカニカル
- 静重容量無接点
- 磁気式(ホールエフェクト)
それぞれわかりやすい例を挙げていく。
1.は普通の事務用キーボードだ。
学校のキーボードはこれ、会社支給のキーボードもこれだ。
耐久性に若干劣るが問題はない。また安物のイメージがあるが、高級品もある。
- はノートPCに多い。押した感覚がパチベチで薄いキーポードだ。高速な文字入力に有利だったりする。外付けのキーポートだとかなり薄型のモデルで採用されている。
- は王道のスイッチ。ゲーミングキーボードや高価格帯の事務用キーボードで使われている。一つ一つのキーに独立したスイッチがあることが特徴で、コストが高くなりやすい。ただしうち心地はいい。
ここまでの①~③は物理的な接点があるタイプだ。それゆえ摩耗や経年劣化によってキーが正しく入力されなくなることがある。最近は耐久性が上がっているが気にしても良いポイントだ。
④は聞いたことない人も多いだろう。有名どころで言えばリアルフォースやHHKBといった高価格帯キーボードに採用されている。物理的な接点を持たず、キーの位置変化による静毛容量の変化を読み取っている。実際に分解してみるとメンブレン式のようなラバーカップが存在している。
セブン銀行ATMのテンキーがこのスイッチなのは有名な話。
③は④と近いシステムで、物理的な接点を持たずキーの位置変化によって基盤との距離が変わるためそれを磁力の大きさで検知している。ゲームに特化したキースイッチで、ストッピングと呼ばれる性能が高い。また、ラビッドトリガーと呼ばれる機能を搭載しているものが大半で、これがゲームでかなり効いてくる。
まさしく未来のキースイッチだ。
事務用、ゲーム用問わずどのキースイッチでも大きな問題はない。
うち心地というのは個人の好みの差が大きいのでどれがいいとは決められないが、私は③メカニカルと⑤磁気式を使っていてそのフィーリングにかなり満足している。
だが、この記事を読んでいるみんなにはぜひメカニカルを買ってほしい。
キーボードにちょっとでも興味があるならメカニカルに触れて損はない。
メカニカル軸の色について

メカニカルスイッチを選ぶとき限定の話なので、それ以外の人はスルーしてほしい。
とにかく多くの種類があるが、今回は大御所Cherry社のCherry MXスイッチ、そのなかでもおすすめのものだけを紹介する。

Cherry社以外のメーカーでも同様の色付けをしていることが多いので参考にしてほしい。
きっとキーボードを調べると、
- 茶軸
- 青軸
- 赤軸
- 静音赤軸
- 銀軸
が主に出てくる。上記以外にも多くのスイッチがあるので実際に触って気に入ったものを選んでほしいが、基本的には③④⑤から選ぶのが安心だ。
これらは事務用、ゲーム用両方に適しているスイッチで、多くの人が違和感なく使えるはずだ。ちなみに職場で使う場合は静音赤軸一択なので注意しよう。
これらの軸の色の違いが意味するのは、キーがONになる位置(アクチュエーションポイント)と、キーの重さ、うち心地の差である。

軸によって反応する押し込み深さ”Operating position”が違い、ゲーム用においては反応の速い銀軸がオススメだ。
事務用ならどれを選んでも問題ない。
独自機能/ソフトウェア
次はソフトウェアの話。
おもにゲームキーボードにはなるが、有名メーカー(RazerやLogicool, Corsairなど)のものはLEDの光り方やキーアサイン、マクロ機能の設定など様々な設定を行えるソフトウェアを使える。これらの設定をすることで普通のKーポードではできないような便利な動作ができたり、ゲームで有利になる。
すでにこれらのメーカーのゲーミングマウスなどを持っているなら、同じソフトウェアで制側できるため、メーカーをそろえると便利だ。
もちろん、気に入ったデザインなどがあればメーカーが違っていても問題ない。
そしてこのソフトウェアが、仕事用/事務用キーボードとしてもゲーミングキーポードがおすすめなら理由だ。基本的にはゲーミングキーポードのほうが設定できる項目は多い。うまく使えば文書作成でも役に立つ。
見た目/ブランド
実はここを最初に決めてしまってもいい。すでに使っているデバイスとあわせるとか、気に入った色、デザインがあるとか。正直見た目が一番大事だ。入力デバイスである以上、とにかく目につく。机の印象にもかかわるのでここを妥協してほしくない。
総評
キーボードの選び方に関して説明したが、特に初めて選ぶ人は必ず実際に触ってみてほしい。軸の違いや、キーの高さ、質感、キー形状というのは画面越しではわからない。
どうしても実機に触れられない場合は、人気のあるキーボードを買おう。もし気に入らなくても高値で売れる確率が高いし、経験にもな
る。
そうしてちょっと良いキーポードを手に入れたら、もう少しでキーポード沼の住人だ。